エタラビ公式キャプチャ

人気脱毛サロン「エタラビことエターナルラビリンス」などを運営する株式会社グロワール・ブリエ東京の破産手続き開始が発表されたのは今月はじめのことです。

全国展開する大手エステサロンの破産とのことで業界にも激震が走りました。

エタラビは以前NEWSの山下智久さんを起用したテレビCMも話題になるなど、業界内でも「全身脱毛をするならエタラビ」というほど人気実績があるサロンの一つでした。

そんなエステサロンがなぜ破産するまでになってしまったのかひも解いていけたらと思います。

なぜ破産するまでに至ったのか

エタラビは全身脱毛コースが人気のサロンでした。全身脱毛コースというと脱毛エステの中でももっとも高額なコースです。それが月額9,500円からできるということを謳い文句に若い女性を中心に人気が高まっていきました。

ですが「月額9,500円」のコースという表記と勧誘方法が悪質だと問題になり、消費者庁へ苦情が殺到します。これが元になり昨年8月に消費者庁より9か月間の業務停止命令が下されます。

問題になった悪質な料金形態

近年の脱毛サロンには「月額制」という言葉が一つの流行となっています。月額制とは文字通り毎月任意で契約更新できる料金形態で、月額料金を払っている期間中は全身脱毛ができるというコースプランです。

通常は10万円を越える全身脱毛コースですが、月額制なら月々の支払でかつ1万円以下で全身脱毛ができるとのことで、学生や若い女性などにかなり評判が良いコースです。

エタラビも同じように「月額9,500円」という安さをウリにした戦略を展開していましたが、エタラビの場合はあくまで月単位での契約ではなく、17万円以上の複数月コースを契約させていました。

エタラビの月額コースは各月契約ではなかった

エタラビの月額9,500円のコースは簡単に言うと

17万円のコースを一括で支払った場合に、月々の負担は9,500円となる

といったもので、いわゆる月額制コースとはかけ離れた料金形態でした。

もちろん不信に思い途中解約を申し出た会員も多かったのですが、度重なる返金要求に対しても返金がされないということで消費者庁に苦情が殺到します。

「予約が取れる」「今だけ価格」などの虚偽表示

同じように問題になったのは料金体系だけではありません。エタラビの公式サイトには「予約が取りやすい」などの表記が多数され、予約が取りやすいことを謳っていましたが、現実には多数の会員が全く予約が取れない状況が続いていて、上記した全身脱毛コースに関してもひと月に一度も予約が取れないなどの事例が多発します。

そして「今だけ最初の2か月間は0円」などの表記がホームページ上でされていましたが、現実には今だけでなく毎月同様の表記をおこなっていたとし、この点も誇大広告として違反とみなされました。

多額の広告費がかかっていた

電車の中吊りなども多数

破産するに至った背景には多額の広告費用をかけていた点もあります。現状脱毛エステ業界はかなり飽和しているといっても過言ではありません。

テレビCMや電車の中吊り広告、そしてインターネット広告など様々なメディアに対して広告費用を投じています。競争が激化するにあたり広告費用が過多になっているというのは、業界でも有名な話です。

エステの場合、会員が継続的に課金していくことで成り立つビジネスモデルです。もちろん高額コースを一括で支払ってもらえるのが理想ですが、月額制が主流となっているように、月々の負担で少しでも金銭的負担をなくしたいというのが消費者の懐事情です。

多額の広告費用を投じるにあたり新規ユーザーを獲得し続けて、かつ継続してもらえなければ資金繰りが難しくなってきてしまいます。

エタラビ広告費
(※かつてエタラビの公式サイトには「広告費0」といった表記が・・・山PがテレビCMで起用されていたのもボランティアだったのだろうか・・・。)

業務停止によって資金繰りが困難に

破産の決定的な引き金になったのは8月の業務停止命令です。既存会員は継続してサービスを受けることを許されましたが、新規会員の獲得はできない状況になってしまいました。

それによって資金繰りが悪化し負債が膨らんでいったのだと考えます。破産申請時の負債総額は100億円近くという膨大な額になっています。

契約中の一般会員は返金されたのか?

破産手続きが開始された時点でエタラビには11万人もの一般会員がいたとされています。今後は破産者のすべての資産を売却、現金化をして最終的には一般会員を含む債権者に分配される予定です。

しかし今回破産手続きの前に、資産は既に別会社に譲渡済みで破産した株式会社グロワール・ブリエ東京には資産がほとんど残されていないようです。そのため一般会員への返金は現実的にかなり困難であるとされています。

今後は一般社団法人日本エステティック経営者会からの救済措置で、大手エステサロン「ミュゼプラチナム」にてエタラビ会員だった方への優遇措置が受けられるようです。

とはいえ多額の損害を免れない一般会員の方々も中にはいると思われます。

今後が不安視されるエステ業界


エタラビが破産したことでエステ業界の今後がより一層不安視されることとなりました。会員の方もまさか自分が通っているエステが破産するなんて思ってもみません。ましてやテレビCMもしている大手サロンならなおさらです。

サービスの質や、業界の健全化がこのニュースによって少しでも進めばよいですが、同時に選ぶ側の目というのもより養わなければなりません。